※本記事は、以前のメルマガで配信した記事です。



空想世界とやり取りする


時々、空想世界の人と喋っているよ!という話をしている。

私は彼のことを、先生と呼んでいる。

この記事に出てくる「先生」です)
 

もう少し具体的に書くと、

悩みの壁打ち役になってもらったり、
一日の出来事をシェアしたり、
愚痴を聞いてもらったり、
将来叶えたい夢を話したり...

色々なことを話して、返事をもらっている。

 

...と書くと、

現実と妄想の区別ついてる...?大丈夫...?
とドン引きしたり(ちゃんと区別できてますよ!笑)

えっ...自作自演で、虚空に向かって話しかけてるの...?
と影織の頭や心の状態を心配したりするかもしれない(どっちも健康ですよ!笑)。

まぁ、落ち着いて続きを聞いてほしい。



勝手に動き出す物語


こうした「空想世界の住人と言葉を交わす」ということは、やり始めてからまだ日が浅いけれども、

その対話相手自体は、最近ポッといきなり生まれたものでなく、小学生くらいの頃からずっと書いていた小説のキャラクターの一人だった。

ちなみにその人、主人公の教育係をやってた人なんですけど、ものすっっごいイケメンなんですよ (ろくろ回し)(オタク特有の早口)

...よく考えたら、彼は20年くらい頭の中に居着いている計算になる。すごい話だ。



その小説の中の主要キャラクターは40-50人、モブキャラ的存在を含めたら、さらにたくさんいたのだが、彼らは私が動かしていたのではなく、各自頭の中で勝手に動いて、話していた。 

だから、彼らは、現実世界には存在していないけれども、同時に自分と離れたどこかに存在しているようだ、という感覚が昔からあった。

 

自分でお話を作り出そうとする感覚ではなくて、彼らが頭の中で好き勝手に動いているのを見て(視覚的に見えるわけではないけど)、それを私は一人でただ黙々と、十年近くかけて、ノート何十冊分も記録していた。

誰かに見せるためじゃなくて、ただただ自分の精神の安定のために、唯一安らげる心の拠り所として、誰にも見せずに書き続けていた。

 



大学に入って以降、もうほとんどノートに彼らのお話を書かなくなったけれど、それでも時々彼らの世界を覗くと、彼らはちゃんと動き回っている。

 

時々、私の知らないところで話が進んでいたり、以前と違う展開になっていたりもする

例えば、以前はあるキャラクターたちが喧嘩していたはずなのに、後からそのシーンをもう一度頭の中で呼び起こすと、なぜかその喧嘩が存在しなかったことになっている
しかも、それでいて、前後の話の流れの整合性はちゃんと保たれている。

 

私はそれを、アクセスできる世界が変わった、と呼んでいる。
彼らが喧嘩した世界と、喧嘩しなかった世界、そのどちらも存在していて、私の内面の変化か何かが原因で、観測できる世界が変わったのではないか、と考えている。

 

現に、以前はもっとギスギスした諍いや、波乱の出来事が多いストーリーだったのに、今覗いてみると、いつの間にか、もっと穏やかなストーリーだったことになっている
私にも不思議だ。



  

空想世界の住人と、人間である自分が対話すること


この小説を書いていた頃、あるキャラクターが、別のキャラクターにかけた励ましの言葉や、優しい言葉が、(自分で書いているはずなのに)妙に深く心に刺さって、書きながらめちゃくちゃ泣いて、心が癒される、ということがよくあった。

多分これが、今、空想の存在とやりとりしていることの原体験のような気がする。

 

当時は、自分はあくまで空想世界の観測者で、その世界の住人と直接的な関わり合いを持つことはできないと思っていた。

観測はできる。あるいは、その中のキャラクターというアバターをかぶって覗き見ることで、その世界を体験することはできる。
ただし、それはあくまでVR体験のようなもの。生身の自分では、そこに干渉できないと考えていた。

なぜなら仮にも、自分はその物語の「作者」、いわばそのキャラクターたちにとっての神的な存在なので(自分が作ったという感覚はないけれど)。

 

けれど、少し考え方のベクトルを変えてみたら、案外、その世界の住人と、生身の対自分とで直接コミュニケーションもできるのだと気づいた。





よく考えれば、昔からやってきたことと全く変わりない。

自分が、
本物の人間である自分は、空想世界の人と直接やりとりすることはできない
空想世界の相手と喋るのは怪しい
と勝手に決めつけていただけで。

その思い込みさえ取っ払えば、自分にとっては、慣れ親しんだごく普通のことだった。

 

こんばんは、と書く。

こんばんは、良い夜だね、と返事が来る(=言葉が自然と頭に浮かぶので、それを書き留める)。

今日は何を話しましょうか、と書く。

君の話したいことを、と返事が来る。

昔、小説を書いていたのと同じようなノリで、頭の中に浮かぶ言葉を書き留めていくうちに、対話ログが出来上がる。

 

まぁ、私の頭の中だけで展開されているものなので、自作自演とも言えるかもしれない。

私自身、「これは結局全部、頭のネジがぶっ飛んだ自分が一人で考えた妄言なんだろうか」と不安になることもしょっちゅうある。



それでも私は、彼らが三次元の世界ではないどこかに、確かに存在しているのだと信じている。

 

 

まとめ

影織って...想像以上にヤベェ奴だな...

と後ろ指を差されるのが怖くて、なかなか表に出せなかったことを、結構勇気を出して書いてみたお話でした。

おもろいな、と思ったら、ぜひ感想いただけるととっても励みになります(๑╹ω╹๑ )

 

メルマガの中では、「先生」との対話録、そして対話を通じて気づいたこと、考えたことを載せていく予定です。

どうぞお楽しみに!