人生の流れが変わる時って、一気に変わります。
ぷよぷよみたいな大連鎖を起こしながら進む現実の変化の話は、少し前にもしましたね。

現実を大きく動かし、望む未来に近づくための考え方
現実を変えていくための考え方をまとめました。
大変革を乗り越える
仕事・家庭・趣味・生活...さまざまな分野で一挙に変化が起こる時、めちゃくちゃメンタルに負荷がかかります。
そりゃそうです。あちこちで起こる変化を、もぐら叩きみたいにとにかく対処していかなければいけないので。
アハ体験みたいにちょっとずつ現実が変わっていくなら楽なのにさぁ〜!
なんでこんなにまとめて何もかも変わっていくの??
この規模の変化は、過去に何回か体験しているのですが、まさに生まれ直しみたいな状態なんですよね。
そしてそこからは、まったく新しい人生が始まることが多いです。
少し時を置いて振り返った時に、その前までの生活は前世だったか?と思うほどにかけ離れたものに感じるんですよね。
さて、切り替わりのたびに読んでいるこちらの本には、切り替わりの時期にはまず終わりが来て、ニュートラルゾーン(空白、モラトリアム期間)が続き、それから新しい始まりに至る、と書かれています。
本書で説明されているトランジションの流れを、軽くまとめてみたいと思います。
トランジションのステップ
終わりのフェーズ
トランジションそのものは、これまで信じてきたものや思い込んできたもの、これまでの自分のあり方や自己イメージ、世界観、他者との接し方を手放すことから始まるのである。
とあるように、終わりのフェーズでは、これまでの古い自分を捨て去ることになります。
これまでの自分が自分でなくなるような感覚になって不安や恐怖に襲われたり、今までのやり方が通用せず、方向感覚を失ってしまったように感じて、途方に暮れたりします。
ニュートラルゾーンのフェーズ
破壊的なフェーズを通過すると、ニュートラルゾーンに突入します。
無性に一人になりたくなり、ぽっかりと空虚な感覚の中にしばし留まり続けます。
本書の中で、この状態は「一種の通過儀礼のようなもの」と表現されています。
アイデンティティを失った結果、これまでの居場所から離れることになり、新たな自分としての生まれ変わるための空白の期間を過ごすことになるからです。
この間は、ただ非生産的なことをしながら、一人で静かに自分の内面と向き合うことになります。
われわれは機械論的考え方が身についているので、自分の問題を修理やエネルギー再補給で何とか済まそうとしてきた。つまり、機械のように、故障個所を修理したり壊れた部品を交換すれば、新しく再生すると考えてしまうのである。しかし、再生するためには、形をなさない原初的エネルギーの世界に、しばらく立ち戻るしかないのである。ニュートラルゾーンはわれわれが求めている自己再生の唯一の源泉なのである。リンゴの木に冬の寒さが必要であるように、このニュートラルゾーンにいる期間が必要なのである。
ということで、ニュートラルゾーンに入ったら、無理やりそこから抜け出そうとするのでなく、今の自分にとってこれが必要なんだな...と思いながら過ごすことが大事です。
どうしても非生産的な時間を過ごすのが苦手な自分にとって、本の中の以下の言葉が救いになりました。
一生に一度ぐらい、何かの成果を出したり、何かをやり遂げたりしなくてもいい時があっていいのだ。楽しい時は楽しみ、退屈な時は退屈でいる。孤独な時は孤独で、悲しい時は悲しめばいい。
始まりのフェーズ
明確に「何か始まった!」という感じで、パチっと切り替わるものではありません。
あまり印象がないままに、気づいたら、何か始まっているような感覚。
内的な徴候は「何か違うな」という、微妙な変化にもっともよく現れる。(中略)最初のヒントは、心の中に何かの観念が浮かぶか、あるいは外的な機会に恵まれるという形で現れるだろう。ただし、それが本物かどうかは論理的な妥当性によってではなく、内的な直感によって判断するしかない。
何かが始まる時、心の奥底に抵抗を感じることがあります。
これまでのルールや前提と違う形で動き出すことになるので、安全ではない...!と感じやすいのです。
新たな始まりに挑むにあたって、
・準備なしで行動し、結果を確認すること
・目標よりもプロセスを大事にすること
が必要だ、と筆者は述べています。
とにかく軽く行動に移すことで、新しく始まった生き方が、自分の中に統合されていくのですね。
自分のトランジションを振り返る
これまでの私の人生の中で、大規模な転換点は何度かありました。
実家を離れた時、図書館員からアーティスト/エンジニアに転向した時、コーチングサービスを提供し始めた時。
そして多分今が4回目。
過去のトランジション全てで、ここまで書いてきたような「終わり→ニュートラルゾーン→始まり」の流れを、きれいに辿ってきていたように感じます。
破壊と再生。死と再誕。
そこで感じる痛みは、必要な成長痛なのかもしれないけれど、決して生ぬるいものではない。
何度体験しても、しんどいものです。ほんとに。
だって、これまでの自分の中の正義や理想やアイデンティティを丸ごとぶっ壊して、もう一度組み立て直すのですから。
でも間違いなく言えるのは、このプロセスを通過すればするほど、生きるのが楽に、そして楽しくなっていく、ということです。
これまでと違う新しいルールの下で自分を再創造する過程は、苦しいけれども面白い。
本書で述べられているトランジションの流れを頭に留めておくと、心に余裕を持って楽しみながら人生の変化の時を乗り越えていけるのかな、と思うのです。
まとめ
トランジションって、自分らしさに還っていくプロセスなのかもしれないな。
しっかり向き合って乗り越えていきたいです。
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