先日、ある人のコーチングをしていた時に、断捨離したいけれどできない、という相談を受けました。

理由を伺ってみると、「捨てた後に、それが必要なタイミングがあることが多い。その時『捨てなきゃよかった!』って思いたくなくて、どうしても捨てられないんです」とのこと。

「じゃあ、今後もし捨てて後悔するタイミングが来たら、ベッドの上を転がりまわって、『うわ〜〜〜〜捨てちゃって悔しい〜〜〜〜!』って叫んでみてはどうでしょう?

とアドバイスしてみたら、その人は「悔しいって思っていいんですね!」と開眼されていました。



感情を感じたくないから、行動を取れない


この例のように、感情を感じたくないから、ある行動を取れない、ということがあります。


冷静に考えたら、「悔しい」と感じて、その先に何か困ることがあるかと言ったら、特にないんですよね。
でも、感情を感じるのがダメだ、と思っていると、どうしてもその感情が湧くような行動そのものを避けたくなるのです。

(感情を感じるのがダメだ、をもう少し具体的に言うと、「泣いてはいけない」「怒ってはいけない」「ネガティブ感情を見せてはいけない」などの思いを持っていることが多いです)


感情が湧くことを抑えることは、できません
捨てちゃって悔しいと思うのを止めることはできませんし、
捨てたけど別に悔しくなんてないもんね!と見ないふりをするのも難しいです。

冒頭の方も、
悔しいって思わなきゃいいだけなんですけどね
とおっしゃっていたのですが、残念ながらそれは無理です

そうでなく、素直に「うわぁ〜〜捨てちゃった〜〜悔しい〜〜〜」と、ひとしきり悔しがればいいのです。



どうしたらいいのか


おすすめは、誰も見ていないところで、動かしたいように体を動かしながら、感情を口に出すことです。

悔しい〜と言いながら転げ回ったり、
腹立つ!と言いながらクッションをボコボコにしたり、
悲しい...と言いながら小さく丸まったり。

感じてはいけないと思う感情を、安全な場所で、気が済むまで発散するのです。


注意点としては、以下の二点です。
もうこれくらいでいいだろうと手加減しないこと(頭でもうやめときな、みたいな声がするのなら、スッキリするまでもっとやりましょう)
そのまま人にぶつけないこと(あくまで一人で処理する)


ネガティブな感情を感じてもいいんだ、という感覚を得られると、後悔したくなくて捨てられない、というブロックが外れるはずです。



まとめ

断捨離の話に限らず、「やりたいけれどできない」という思いの裏には、この「感情を感じるのを避けたい」という思いが隠れていることがあります。

その感情は押し潰さずに、しっかり感じてあげるのが吉です。