アドベントカレンダー18日目。

マルチ・ポテンシャライトの生存戦略 Advent Calendar 2023 - Adventar

マルチ・ポテンシャライトの生存戦略 Advent Calendar 2023 - Adventar

こんにちは。[影織](https://twitter.com/kageori_ar)です。 本アドベントカレンダーでは、「マルチ・ポテンシャライト」として生きるためのヒントをまとめてみようと思います。 「マルチ・ポテンシャライト」ってなんぞや?と言う人も、 我こそは「マルチ・ポテンシャライト」ぞ!と言う人も、 楽しんでお読みいただければ幸いです。 タイトルは仮案です。




マルチ・ポテンシャライトがアイデアを形にする方法


アイデアを形にするフェーズを、種まき・育成・収穫の3フェーズに分けてそれぞれ考えてみましょう。



種まき


まずは着想を得るところからです。


おすすめは図書館でのブラウジングです。

図書館情報学用語辞典によれば、ブラウジングとは、

明確な検索戦略を持たないまま,偶然の発見を期待して漫然と情報を探すこと.原語は,家畜を放牧して飼料としての若葉や新芽を自由に食べさせることを意味した.文献を対象とした場合,書架上で図書の背表紙を気の向くままにながめ読みしたり,特定の目的を持たずに新聞や雑誌を手に取って中身を拾い読みしたりする行為などを含む.ブラウジングにより,情報検索とは異なった方向から関心事に該当する情報を偶発的に得ることもできる.

とのこと。


普段はまったく足を運ばない書架に行ってみてください。



ここで図書館豆知識 〜日本十進分類法〜

図書館の本の背にはラベルが貼ってありますよね。
そこに書いてある140のような3桁の数字は、分類を指しています。

大体の図書館(専門図書館は除く)で、日本十進分類法が使われています。


100の位(第1次区分)は以下の通りです。

0: 総記 (情報学、図書館、図書、百科事典、一般論文集、逐次刊行物、団体、ジャーナリズム、叢書)
1: 哲学 (哲学、心理学、倫理学、宗教)
2: 歴史 (歴史、伝記、地理)
3: 社会科学 (政治、法律、経済、統計、社会、教育、風俗習慣、国防)
4: 自然科学 (数学、理学、医学)
5: 技術 (工学、工業、家政学)
6: 産業 (農林水産業、商業、運輸、通信)
7: 芸術 (美術、音楽、演劇、スポーツ、諸芸、娯楽)
8: 言語
9: 文学

さらに10の位(第2次区分)はもう少し細かく、たとえば
410番台は数学、810番台は日本語、みたいな感じで決まっています。

1の位(第3次区分)はさらに細かくなります。


とりあえず100の位の大分類だけざっくり覚えておくと、本を探す時に目処をつけやすくなります。

ちなみに大学の図書系の専門試験では、この分類が大体毎年出るので、第2次区分の分類まで覚えていました。





...で、なんの話だっけ?笑



そうそう、ブラウジングしよう、という話でした。

普段読まないような本や雑誌を手に取ってみましょう。
マルチ・ポテンシャライトの人ならば、門外漢の分野でも、自分の興味とリンクしそうなところがあれば、楽しく飛び込めるはずです。


ちなみに、〇〇に関する良いアイデアが欲しいな」と課題を思い浮かべながら歩き回ると、思わぬネタをくれる本に出会う確率が上がります(カラーバス効果というやつです)。
おすすめ。



育成


アイデアを形にしていくフェーズ。
おすすめなのが、「プロトタイプを作る」という発想です。

例えば、めちゃくちゃ壮大で複雑なストーリーのゲームを作るとしたら、まず一番メインの機能だけ実装して、ワンシーンだけ作ってみる、みたいな感じです。

特に、新しい技術を積極的に試したいマルチ・ポテンシャライトさんや、馴染みのないツールを使いたいマルチ・ポテンシャライトさんに、この手法は特に有効です。
一見遠回りに見えるかもしれませんが、いきなり大作を作ろうとするよりも、最小構成のプロトタイプとして作って知見を深めて、それをもとにガッツリ作り込む、というのが結果的に早道になることが多いです。

事前にやりたいことを洗い出しておき、それをプロトタイプで試しておけば、「これ、どう実現したら良いんだろう?」と迷子になってしまうことを防げるので。





これと別の観点で、何かを始めても、中途半端なところで飽きて投げ出してしまいやすい、完成まで持っていくのが難しいという場合は、こちらの記事へどうぞ。

クリエイター目線で、マルチ・ポテンシャライトの強みと弱みについて考える

クリエイター目線で、マルチ・ポテンシャライトの強みと弱みについて考える

マルチ・ポテンシャライトなクリエイターの強みと弱み、そして弱みの克服方法について考えてみました。




収穫


ついに完成だ!やった〜っ!
まずは盛大に自分を労い、祝い、褒めまくりましょう

最後まで走り切ることは本当に大変なことです。
完了させたあなたはとってもえらい。



さて、完成しておしまい!でも良いのですが、そこからフィードバックを得ることで、次の種まきへと繋がっていきます。

・どこがうまくできただろう?
・やってみて、もっとこうしたいと気づいたことはなんだろう?
・完成したものを人に見せた時、どんな反応が来ただろう?そのフィードバックを次に活かすには?
・なぜ、成功(or失敗)したのか?


何かひとつ完成させるだけでも経験値は大きく入りますが、そこからさらに振り返りをすることで、さらにボーナス経験値が入ります。


マルチ・ポテンシャライトの場合、次にやりたいこと・取り組むことが、必ずしも前と同じとは限りませんが、この振り返り作業は決して無駄にはなりません。
うまくできたこと(できなかったこと)を、自分なりの成功(失敗)法則として抽象化できれば、他の分野でも応用しやすくなります。




まとめ

途中で盛大に脱線しましたが、図書館大好き芸人だから仕方ない笑

ということで、アイデアを形にしていく方法のお話でした。