最近、日本語を学んでいるというイタリア人の友人ができました。
彼女と話している中で、「数え方がいっぱいあって難しすぎる...!」という嘆きを聞きました。確かに。
普段無意識に「コップ一杯の水」「一台のコンピュータ」などと使い分けてものを数えていますが、助数詞の概念を持たない日本語初学者的には、めちゃくちゃ面倒くさそうです。
ということで、いっちょ数え方について学んでみるか!と思い、こちらの本を購入してみました。
数え方の辞典とは
Kindle版がなかったので日本から取り寄せてみた |
その名の通り、あらゆるものの数え方を調べられる辞典です。
本の冒頭には、
「日本語の数え方──特に助数詞──は、話し手が数える対象をどのように捉えているかを映し出す"鏡"のような役割があります」
と書いてあります。
この本を読んでみると、何気なく使っている助数詞の奥深さを知ることができます。
本書のAmazonの内容紹介を抜粋してみましょう。
「度」と「回」の違い。「度」の前に「第」「全」「計」を置くことができません。 ○「全10回ドラマ」×「全10度ドラマ」 ○「往復計50回」×「往復計50度」
「度」と「回」、回数を指す言葉ですが、使い分けを考えながら使っていますか?
私は考えたこともありませんでした。
どんな意味の違いがあるんでしょう?
答えは後ほど言及するとして、まずは中身を見ていきましょう。
羽織の「領」って数え方、初耳! |
はんぺん、「丁」とも数えるのか |
論文の数え方の細かいニュアンス |
逆引きで、ある数え方をどんな時に使えるかをチェックすることも出来ます。
確かに、タコやイカは一尾って言わないな |
「掬」って単位も初耳。雅ですな |
一覧になっていて、読んでいるだけでワクワクしちゃうね |
さらに、随所に挟まれるコラムもすごく興味深く、面白いんですね。
最初の「度」「回」使い分け問題の解説はこちらです。
繰り返しを保証できない、予測できないものが「度」、期待できるものが「回」なんですね。
使用シーンを思い浮かべてみると納得。
例えば甲子園なら、来年も再来年も開催されることが予測できます。だから第103回、なのです。
まとめ
「これはどうやって数えたらいいの?」
「これはなぜこう数えるの?」
という二つの方向の疑問を明快にスパッと解決してくれる数え方辞典。すごくおすすめです!
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