Instagramでとある海外の人にフォローされたのですが、何気なくその人の投稿を見たら、私の作品写真のうちの一つが、タグやメンションなく、ちょっと画像加工されて投稿されていたんですね。
うぉぉ無断転載じゃごらぁ!表出ろや!(# ゚Д゚)
…とブチ切れることもできるのですが、今回はこのちょっとした事件(?)を踏まえて思ったこと、調べたことなどをまとめてみたいと思います。
世界の著作権のお話
ちょっと遠回りになりますが、まず著作権の歴史の話をしましょう。著作権は世界でベルヌ条約という国際条約で規定されています。この条約の中で、無方式主義(著作物は生まれた時からもう何も言わなくても著作権があるよ、よいうスタイル)と方式主義(Cのマークをつけて、これ著作権あるよ、などと主張しないと著作権が認められないスタイル)を採択している国があるんですね。
日本は前者の無方式主義です。150か国以上がこのスタイルなので、基本的に著作物が生まれた時点で著作権はあるのですが、たとえばInstagramのように、特に外国の人と多く交流するようなSNSの中では、方式主義をとる国のフォロワーさんもいるかもしれません。
ということで、著作物にはこれは自分のです!無断転載は禁止です!と主張した方が良いのですね。
無断転載の自衛方法
「作品無断転載された!」「絵柄をパクられた!」などの投稿をSNSで見かけることが時々あったのですが、話題となっている方のフォロー数が、文字通り桁違いに多いこともあって、「ま、自分はそこまで関係ないかな」と思って、特に自衛していませんでした。ですが、例えば、繁華街に住んでいる人は人通りが多いから家に鍵をかけるけれど、田舎の人通りがあまりない家に住んでいるから施錠なしでも安心…とはならないですよね。
ということで、早速自衛手段をとることにしました。
1. 作品にウォーターマーク(透かし)を入れる
作品写真に、透かし模様でサインを入れておきましょう。私は、eZy Watermark lite - Photoという無料のアプリを入れました。
作品右下にさりげなーく、@kageoriと入っているのが見えるでしょうか。
このアプリでは、テキストだけでなく、自分の手書きのマークやロゴを入れることもできますし、大きさや透明度なども選べます。無料なのもありがたいです。
iOS, Androidいずれも対応しているようですよ。
ちなみに私は、Instagramの運営さんに、「ウォーターマーク入れる機能欲しいなぁ」とフィードバックを送りました。
送り方は、
プロフィールの三本線から設定を開き、ヘルプ→問題を報告、でフィードバックを送れます。
2. プロフィールに無断転載禁止を標榜する
TwitterとInstagramのプロフィールに、無断転載禁止の旨を追記しました。ちなみに、英語で無断転載禁止を言いたい場合は、
"No reproduction and manufacturing of my work without permission."
でOKかなと思います。
3. 無断転載は嫌だと本人に伝えてみる
Instagramで、本人にメッセージを送ってみました。うぉぉ無断転載じゃごらぁ!表出ろや!(# ゚Д゚)
…というのは角が立つので笑、
もしかして、私の作品写真を投稿しませんでしたか。
無断転載はちょっと嫌です。
これ影織の作品ですってコメントを追加してくれたら嬉しいなぁ。(意訳)
みたいなテンションでメッセージを送りました。
まだ返事はありませんが、対応いただけたらいいなと思います。
無断転載に限らず、何か嫌だなと思うことをされてもやもやする時、そのもやもやを誰かに愚痴ったり、SNSでこぼしたりしても、あんまり気持ちが晴れないことが多いんですよね。
そういう時、本人に嫌と伝えられないことで、伝えられない自分を情けないと責めている…なんてことが心のどこかで起こっていることがあります。
だから、言葉を尽くして、誠意を込めて、堂々と嫌だなと伝えることも大事かなと思います。
本人も悪気はなかったかもしれないですしね。
4. SNS運営者に報告する
今回は私はやっていませんが、あまりに悪質な著作権侵害に遭ってしまったという場合は泣き寝入りせず、SNSの運営者に報告しましょう。ドキドキするかもしれませんが、大事な我が子(作品たち)のために闘う勇気も大事です。
報告方法は先に書いたのと同じです。
Instagramの場合はプロフィールの三本線から設定を開き、ヘルプ→問題を報告、で著作権侵害を報告できますよ。
5. 転載したくなるほど素敵と思ってもらったんだなと思う
ちょっと見方を変えると、無断ででも転載したくなるほど、その作品を気に入ってもらえたという見方もできるかもしれません。もちろん無断転載というやり方は間違っていると思いますし、無断転載OK!Welcome!と言うわけでは毛頭ありませんよ。
でも、「うわーめっちゃもやもやする、なんやねん無断転載って」と感じていたのが、「うっわ、自分それくらい素敵な作品作っちゃったのか、確かに私もこの作品好きなんだよね…ぐふふ」などと思ったら元気が出てきたので、こういう考え方もあるよ、というお話でした(私が単純なのかもしれません笑)。
まとめ
せっかく丹精込めて作った作品を、ほいほいっと勝手に使われてしまうと、なんだか悲しいですよね。そのためにも自衛できるところは自衛して、闘うべきところは闘いながら、楽しいSNS投稿ライフを送っていきたいなと思います。