ということで、今日は金箔で切り絵を装飾する方法をまとめておこうと思います。
金箔の準備
金というと、すごく高そうなイメージがあるかもしれません。しかし、実は結構安く手に入ります。
私は今回、東急ハンズで、0.2g入りの「切り廻し」を300円で購入しました。
0.2gとはいえ大満足の量です |
※金箔は普通、薄く伸ばしたものを正方形に切るのですが、その時に出た切りくずの部分を「切り廻し」と呼ぶそうです。
Amazonではこれだけ量が入ってここまで安いものが見つけられなかったので、ハンズでの購入をおすすめします。
このままで使うにはかなり大きいので、さらに細かくします。
日本画の「砂子まき」というやり方を使ってみることにしました。
今回は、百均で買った茶こしとゴミ受けの網をふるい役として準備しました。
ゴミ受け |
茶こし |
茶こしを使えばかなり細かいラメのようになりますし、ゴミ受け網を使えば、存在感のある粒度の金粉になります。
左がゴミ受け、右が茶こしで細かくしたもの |
金粉で切り絵を飾る
日本画では、金粉を固定するのに膠(にかわ)を使うようです。しかし、手元に膠が存在しないので、今回は墨汁を使ってみました。
なぜ墨汁かって?
「膠製」とあったのでいけるんじゃないかと思ったからです。
そして実際いけました。
ちなみに、雲の部分がゴミ受け金粉、龍の部分が茶こし金粉ですよ |
方法は以下の通りです。
墨汁を適度に水で溶いて、切り絵に直接塗り、乾かないうちに先ほど作った金粉をまきます。まいたら、トレーシングペーパーやクッキングペーパーなど、つるつるした紙で上からぎゅーっと抑えて、金粉を固定させます。
ちなみに、墨汁をびしょびしょにつけすぎると、抑えた紙側に金粉が付着してしまいやすいので、あまりにも墨汁を塗りすぎた場合にはティッシュに吸わせましょう。
墨汁がほぼ乾いたな、というところで、もう一回つるつる紙を上に載せて、金粉がさらにしっかりくっつくように上から軽くこすりましょう。
試行錯誤の数々
何もわからない状態で、いきなり本番用の切り絵に金粉をつけるのは怖かったので、既存の切り絵に金粉をつけて試行錯誤していました。せっかくなので、墨汁に至るまでのボツネタの歴史も駆け足でご紹介しましょう。
フィキサチーフ
パステルなどの粉を固定するためのものですね。切り絵左上部分にまんべんなく振りかけたのですが、ほぼくっつかず。
この写真の段階でくっついていた百合の花の部分の金粉も、後に剥がれ落ちました。
スティックのり
くっつかないならくっつけよう!ということでのりを使いました。逆にくっつきすぎてテンション下がりました。
雅じゃない…! |
注意点など
黒い紙なら、水溶き墨汁を上から塗ってもあまり目立ちません。ただ、白い紙・色の薄い紙でやりたい人は、別の方法を試す必要があるのが難点です。
また、墨汁でくっつけた後でも、あまり強くこすればはがれてきてしまうので、優しく扱いましょう。
まとめ
金箔×切り絵、ひと手間でぐっと贅沢になって楽しいですね。今後も使っていきたいなと思います。