ということで、図書館フリークの影織は、昨日国会図書館に納本してきました。
今日はその納本手順についてお話したいと思います。
納本って?
納本制度というのは、「図書等の出版物をその国の責任ある公的機関に納入することを発行者等に義務づける制度」のことです。概要は国会図書館が公開しているこちらのページやこちらのページで確認できます。
自費出版でも、相当の部数を作成し配布されているものは納本の対象となるそうです。ただし、ホチキス止めなど簡易綴じのもの、広く一般に公開することに支障があるものなどは、納本の対象とはなりません。
また、オンデマンド出版の場合は、15部が実際に頒布されたことを基準とするそうです。
ですので、今回のような本も納入対象になります。
また、自費出版の本でも、100部刊行された実績があれば、小売価格の5割+送料分を代償金として受け取れるようです。ちゃんと広く頒布されたか確認が必要なので、事前に申請が必要だそうです。
ちなみに、発行者が正当な理由なく納入しないと、その出版物の小売価格の5倍に相当する金額以下の罰金を払わなくてはいけないと定められています…が、これまでその罰金が同人誌などを販売している個人に適用された、というような話は聞きません。
納本すると嬉しいこと
さて、納本するとどんないいことがあるのでしょう。国会図書館にデータ登録される!
納本すると国会図書館の全国書誌、というものに登録されるので、簡単に言うと国内に流通した出版物として正式に登録されます。ここに登録されると、国会図書館で蔵書検索できるようになります。
自分が心を込めて作った本に十進分類(図書館の本の背によくふられている3桁の番号)を振って分類してもらえるんですよ!めっちゃ興奮しませんか!…えっ私だけ?笑
本が半永久的に保存される!
国会図書館に納本された資料の保管期限はありません。「保管に適した環境の書庫で、可能な限り永く保存し、利用に供します」とのことです。
たとえ自分が死んだ後も多分しっかり残るので、自分がここにいた証、生きた爪痕を残せるわけです。
そう考えると、なんだか奇跡のような、不思議な感じがしますね。
実際に納本してみた
納本の手続きは本当に簡単です。1. 来館する
今回は東京の永田町にある本館に直接来館して納本しました。なお、郵送でも納本できます(郵送先はこちら)。
2. 荷物を預ける
館内には荷物を持って入ることができません。入り口入ったらすぐのところにロッカーがあるので、荷物を預けましょう。
ちなみにロッカーはちゃんとコインが戻ってくるタイプのものです。
(実は納本の申し込みカウンターは、入館ゲート手前にあるので、荷物を持ったままでも良いのですが、中に入ろうとしていると勘違いされ、警備員さんに止められるので預けた方がスムーズです)。
3. カウンターで「納本に来ました」という
係員さんが書類を出してくれます。4. 書類に記入する
住所、氏名、電話番号、書名などを記入します。5. おしまい
上記書類が複写式になっているので、控えを受け取って終了です。後日、登録が完了すると郵便で通知が届きますよ。
まとめ
納本制度、と聞くと難しそうですが、意外と簡単です。自費出版している方、同人誌を作成している方、是非納本してみてください。
---5/19追記
寄贈の受領書が届きました!
蔵書検索できるようになるには、もう少し時間がかかりそうです。