私の場合、下絵を直接切り絵の紙に書くのでなく、別紙を重ねて切っているので、たくさん切らないといけない分、刃の傷みが早いわけです。
切れ味悪いナイフで切っていると…
私は貧乏性なので、切れ味が悪くなっても「いや、まだいける、まだいける…」と無理に切ってしまうことがあるんですよね。そうすると、切り抜いたつもりでちゃんと切れていないという事態がしばしば発生します。そのような切れかけのパーツを無理にぷちっとむしると、
こうなります。 |
むしったところがけば立ってしまっていて、見た目も汚いですよね。
ひどい時は、むしった時に残すべき細い線まで一緒に切れてしまう、なんてこともあります。
家であるもので砥げないか
良い切り絵作品を作るためには、カッターの刃を惜しんではいけない。
たしかにそうかもしれないのですが、もったいない魂がうずいて、少しでも切れなくなったら刃を変える、という贅沢な使い方にはどうしても抵抗があります。
ということで、家であるものでデザインナイフの刃を砥げないか実験してみました。
ということで、家であるものでデザインナイフの刃を砥げないか実験してみました。
実験1) 爪切りのやすり
結論:微妙に砥げた?
爪切りの裏側についている爪をやする部分に刃をあてて砥いでみたら、微妙に切れ味が良くなったような気がします。気のせいかもしれません。
しかし、形状的にだいぶ砥ぎにくいですし、やすりの周辺部分のプラスチックでできている部分に刃がひっかかって、かえって刃を傷めているのではないか、と思いました。
横方向の線が無数に入っているのが見えるでしょうか 全部カッターの傷です |
アルミホイル
結論:全然ダメ。むしろ切れ味悪化
はさみやカッターで重ねたアルミホイルを切ると、刃の切れ味が戻る、というおばあちゃんの知恵袋を信じてやってみましたが、びっくりするくらい逆効果でした。
デザインナイフの繊細な刃にアルミホイルは厳しかったのだと予想します。
はさみやカッターで重ねたアルミホイルを切ると、刃の切れ味が戻る、というおばあちゃんの知恵袋を信じてやってみましたが、びっくりするくらい逆効果でした。
デザインナイフの繊細な刃にアルミホイルは厳しかったのだと予想します。
家にあるものでデザインナイフを砥ぐのは無理っぽい。
そうだ砥石を買おう
それでもしぶとく諦めきれず、砥石を使ってみることにしました。
今回購入したのはこちらです。
砥石の中でも粒度が小さいものを「荒砥石」、中間のものを「中砥石」、大きいものを「仕上砥石」と呼ぶそうで、こちらの超仕上砥石は粒度3000の「仕上砥石」に区分されるものです。使ってみた
結論:めっちゃ切れ味よくなった。
なにこれやばい。これはやばい。なんだ。
アルミホイル切断のせいで、もはや使い物にならなくなった刃を砥いだら、新品同様の切れ味になりました。
下図の赤い四角で囲った2マスが、砥いだ刃で切った部分です。
先ほどの写真と比べても、切り口がすぱっときれいなのがおわかりでしょうか。
刃の角度がついている部分を砥石の面にあてて、数回こするだけで簡単に砥げます。
力もいりません(むしろ力をこめすぎると、刃が削れ過ぎてしまいそうです)。
大きさも2*7*1.2㎤と手のひらサイズで使いやすいです。
砥ぎ方のコツは、もう少し回を重ねてわかってきたらまたまとめようかなと思います。
まとめ
砥石の威力はすごいですね。
今回のように、傷んできた刃を復活させるだけでなく、和紙のように、カッターがひっかかるとやぶれやすい紙を切る前に砥いでもいいのかな、と思いました。
よき買い物ができたのでまんぞくでした。
刃を大事に使いながら作品を作っていきたいなと思います。