日常の一場面を切り出したエッセイと、作者をナマケモノに仮託した漫画が交互に綴られる作品です。
特に漫画の、現実と空想が入り混じった不思議な世界観にすっかり引き込まれてしまいました。
時に「小説を読む意義が判らない。架空の話を延々と書いてあるものを読んだって何の役にも立たない」というようなことを云う人がいる。しかし「本当にあったことかどうか」「客観的事実かどうか」はじつはそれほど意味がないのではないだろうか。どれほど心が動いたか、によって人間は作られていくからである。(p.91)
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(2023-12-22 時点)