昨晩突然思い立って、伊豆大島に弾丸日帰り旅行に行ってきました(詳細は後日あげたいと思います)。

今回の旅では、ほとんどの時間、海辺をサイクリングしたり、ハイキングコースをてくてく歩いたりしていたのですが、自然に囲まれて、人の気配や車の音も全くないという瞬間に何度か巡り合いました。
波の音や風の音、鳥の声に囲まれながら「あ、いま自分はたった一人ここにいるんだ」と、なんとも言えない不思議な、厳かな気持ちになりました。

その不思議さは、「ヒトとしてそこにいる」という感覚に由来するのかな、と思いました。

普段「誰かにとっての家族で、恋人で、友人で、先輩で、後輩で、同僚で、○○で…」という、他者との関係から自分を定義して、それにふさわしい役割を演じながら行動するものですが、知り合いの誰もいない土地で、自然に囲まれて一人でいる時、そうした定義から一瞬切り離されて一人立つ事が出来ると感じます。
また、社会生活で尺度として使われる学歴や財力や仕事の能力、これらも自然の中ではほとんど意味を持たず、したがって誰かと優劣を比べるような事態も起こりません。

「~である自分」「~を持つ自分」を忘れ、ただ人間としてそこにいる、という感覚は、普段生活していてなかなか触れることのできないものだと思います。
そうした感覚を感じられることで、ほっと気持ちを緩められるのが、自然に囲まれる一人旅のよいところなのかもしれません。