最近、こんな感じの線が絡まり合っているような切り絵をいくつか作っていました。


湯気の切り絵

香りの切り絵

煙の切り絵


普段切り絵を作る時は、スケッチブックに下絵を描いては消し描いては消しして、ようやく描きあげた絵の上にトレーシングペーパーを乗せて写す、という手順を踏んでいます。
しかしこうした抽象的な線は、なんとなくイメージを決めたら、いきなりトレーシングペーパーに書いてしまう方が良いのでは、と気づきました。

というのも…

香水切り絵の下絵
下絵。
香水切り絵の下絵(トレーシングペーパー)
トレーシングペーパーに下絵を写したもの。

2枚の写真の、上部ぐるぐる線の部分を比べると、下絵を写したものの方が

線の勢いが死んでいる 
・思い切りが良くない 
・曲線のなめらかさが足りない 
・たどたどしい

そんな印象を受けないでしょうか。

丁寧にトレースしようとすればするほど、ゆっくりとしか描けないので、下絵で描いたようななめらかで勢いのある線をそのまま写し取るのが難しいのです。
ですので、ここはもう下絵を描かず、いきなりトレーシングペーパーの上でぐるぐるっ!と勢いのよい線を書いてしまった方が良いと思います。